☆主治医意見書の書き方(要介護5)
注意)主治医意見書のための問診票があるのでそれを利用するとよい
1(1)診断名
・多発性脳梗塞
・くも膜下出血
・高血圧性脳症
・くも膜下出血後遺症
cf)発症年月日が不明な場合は「不詳」と記載しておく。
1(4)障害の直接の原因になっている傷病の経過及び投薬内容を含む治療内容
・麻痺、筋力低下、自発性低下著しく、ほぼ全介助の状態が続いている。
・リハビリ実施するも全身の拘縮が強く、首の運動のみ自発がある。
・経鼻胃管による栄養摂取をしている。
・気道感染が時々見られる。
・意思の疎通は困難である。
・日常生活の動作〜起き上がり、立ち上がり、移動、食事摂取、排泄、清潔、更衣、内服などに全介助を要している。
・指示の内容、記憶、理解もできない。
・経口摂取困難となり胃瘻造設されている。
・現在は左肩麻痺で右側も自発運動はほとんどなく、時折開眼する、右手をわずかに動かす程度。
・意識状態は終日閉眼入眠傾向で、声かけにも反応乏しく、意思の疎通困難。
・頻回に訪室し状態観察、介護を要している。
・四肢筋力低下、握力低下、拘縮も増強している。
・時々発熱もあり、徐々に衰弱進行、急変も考えられる。
・誤嚥性肺炎を繰り返したため、以後経鼻胃管栄養となっている。たびたび経口への切り替えが行われたが、拒食強く中止。
4(1)現在、発生の可能性が高い病態とその対処方針(対処方針は特に書かなくても良い)
・尿失禁→おむつ
4(3)介護サービスにおける医学的観点からの留意事項
・血圧→あり:降圧薬の服用を確認する。
・嚥下→あり:むせるため時間がかかる/経鼻胃管栄養/嚥下困難
・摂食→あり:誤嚥性肺炎に注意/流動食/胃瘻より注入
・移動→あり:車椅子/移動時介助必要
5その他特記すべき事項
・車椅子使用。
・仮性球麻痺でむせるため食事に時間がかかる。
・随意運動は右上肢のみ可能であるが介護者の妻が居宅での生活を強く望んでいる。
・在宅介護を継続するための訪問、入所を組み合わせたサービス、機能維持のためのリハビリが必要。
・衣服の着替えなど看護を受けやすくするために関節の拘縮を和らげるリハビリが必要である。
・意思、感情の表現伝達を進めるために発語の訓練リハビリを受けている。
・高齢でもあり全身の筋力低下、意欲健忘、認知機能の低下とともに常時意思の疎通に欠け、現在日常生活動作全て全介助を要している。
・両手爪白癬あり軟膏塗布。手にタオルを握らせ乾燥を促している。
・麻痺、筋力低下のため自力運動がないため、定期的に体位変換を要する。
・タッピング、皮膚の清潔保持を要する。
・強度の認知症と失語症のため意思疎通不可能。時に自己主張、要望を訴えるが理解困難。
・右半身麻痺、関節拘縮のため自力体動不可能で、移動は3〜4人の介護者が必要。
・介護者に対する暴力行為、机上の物を投げるなどの行為あり。
・尿便意なくおむつ使用。時に弄便あり。
cf)日常生活自立度
☆障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)
・生活自立(ランクJ)
何らかの障害等を有するが、日常生活はほぼ自立しており独力で外出する。
1.交通機関等を利用して外出する
2.隣近所へなら外出する
・準寝たきり(ランクA)
屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない。
1.介助により外出し、日中はほとんどベッドから離れて生活する
2.外出の頻度が少なく、日中も寝たり起きたりの生活をしている
・寝たきり(ランクB)
屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、座位を保つ。
1.車いすに移乗し、食事、排泄はベッドから離れて行う
2.介助により車いすに移乗する
・寝たきり(ランクC)
1日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替において介助を要する。
1.自力で寝返りをうつ
2.自力では寝返りもうてない
※全く障害等を有しない者については、自立に○をつけること。
※判定に当たっては、補装具や自助具等の器具を使用した状態であっても差し支えない。
☆認知症高齢者の日常生活自立度
・Ⅰ
何らかの認知症を有するが、日常生活は 家庭内及び社会的にほぼ自立している。
・Ⅱ
日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる。
・Ⅱa
家庭外で上記Ⅱの状態がみられる。
例)たびたび道に迷うとか、買物や事務、金銭管理などそれまでできたことにミスが目立つ等
・Ⅱb
家庭内でも上記Ⅱの状態が見られる。
例)服薬管理ができない、電話の応対や訪問者との対応など一人で留守番ができない等
・Ⅲ
日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、介護を必要とする。
・Ⅲa
日中を中心として上記Ⅲの状態が見られ る。
例)着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、時間がかかる。やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為等
・Ⅲb
夜間を中心として上記Ⅲの状態が見られる。
・Ⅳ
日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする。
・M
著しい精神症状や問題行動あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする。
例)せん妄、妄想、興奮、自傷・他害等の精神症状や精神症状に起因する問題行動が継続する状態等
※全く認知症を有しない者については、自立に○印をつけること。